2022年度(第18回)伝統的鍛冶技術継承事業及び管理基礎講座 実技講座受講生 製作作品

研修期間
2022年9月~2023年2月
会場
三条鍛冶道場、高橋研磨工業所

ご指導をいただいた講師

Aコース
日野浦刃物工房  日野浦 司氏
増田切出工場       増田 健氏
Bコース
高橋研磨工業所  高橋 薫氏

Aコース

  • 越後三条鍛冶集団 稲垣 良博

    今回は三枚合わせで刃物を製作した。今までは片刃の刃物しか作ったことがなかったので、初めて行うことだったがとりあえずやってみた。
    三枚合わせは真ん中に鋼が入っており側は鉄になっているので、鋼付けの際に鉄の上に鋼を置き、その上にまた鉄を置き鍛接をする。この時の割合によって今後の鍛造や肉取りに大きく影響し、鋼が片側に寄ってしまうと真ん中にもってくるため、厚い方の鉄を削る必要がある。だが、削ることにより鋼と鉄の割合が変ってしまい鋼の割合が多くなる。
    私自身も鍛冶屋として良くない行為だが、かなり削った。そこまでしてようやく焼入れができる。3本刃物を作ったが焼入れをして2本割れた。
    割れやすいと聞いていたがちゃんと割れた。鋼の割合や水から上げるタイミング、水への入れ方などが主な原因だと思う。
    良い経験ができた。また挑戦する。

  • 越後三条鍛冶集団 太田 伸基

    今回で2回目の参加となる継承事業では片刃のナイフを製作しました。
    工夫した点は、ナイフの製作と同時に進めた収納ケースです。

  • (株)諏訪田製作所 遠藤 一成

    地金に鋼を付ける工程が難しかったです。鋼を2回溶かしてしまいました。
    初めての包丁づくりで技術が追い付かないにもかかわらず、作業を進めていくうちに形状等、細かい部分にこだわりが出てきて大変でしたがとても楽しめました。
    良い経験になりました。ありがとうございました。

  • 下村工業(株) 平原 洋平

    今回の講座では、鍛造による刃物の加工の方法を学びました。
    鋼付けの段階では6本完成できたものの、成形・焼入れ・水研ぎと工程を進めていく中で数が減ってしまい、最終的には4本しか完成できませんでした。
    講師の方々のお話やご指導のおかげでとても貴重な経験ができました。
    今後の業務にも、今回の経験を活かしていきたいと思います。

  • 下村工業(株) 土橋 勝太

    今回初めての参加で初めて鍛造作業に触れ、形にするにもとても苦労しました。
    鋼を地金に付ける作業、叩き方から温度の見分け方まで、講師の方々にご指導いただいて何とか完成することができました。
    機会をもうけて、もう一度学んだことを活かして、より良い1本を造りたいです。

  • (株)髙儀 赤坂 祐二

    昨年に続き、今年も参加させていただきました。
    今回は「繰り小刀」造りに挑戦しました。鍛造で細長く延ばす工程は中々思うように延びてくれず苦心しました。
    刃付けの工程は、細い刀身のため押さえづらく、真っ直ぐ平ら研ごうとしても中々思うようにいきませんでしたが、出来上がった作品は愛おしいです。今後もこの技術継承に関わることができれば良いと思っています。
    機会を与えていただき感謝いたしますと共に、お忙しい中ご指導いただいた先生方、ありがとうございました。

  • (株)髙儀 富永 彩奈

    今回初めて受講しました。
    初めての鍛造作業では、金槌の使い方・火造りなど、全ての工程で苦戦しました。「作る」ということは、ただ作っていけばいいということではなく、鉄・鋼・火を理解して作っていかなければいけないと勉強になりました。講師の先生方、周りの受講生の皆様のおかげです。
    ありがとうございました。

  • (株)髙儀 白 雨

    「温度を見分けられたら一人前です。」という言葉を聞いたことがありますが実際にやってみたらその通りでした。
    鋼付けでは、温度管理の大切さを十分に体験させていただきました。
    今回、温度管理がなかなか上手にできず何本か溶かしてしましましたが最後に何とか1本を講師の方から教えていただきながら完成することができ、とても嬉しいです。また是非チャレンジしたいです。

  • (株)髙儀 佐藤 克己

    昨年度は、形状という点では、ある程度自由なナイフを製作しましたが今年度は、イカサキという形状の決まったものに挑戦してみました。
    しかし、どう叩いても見本と同形状にすることができず、鍛造で同形状を大量に成形することの難しさを実感しました。これをあっという間にやってのける職人の方はやはりすごいです。
    今回も素晴らしい経験ができました。この経験を仕事にも活かしていきたいです。ありがとうございました。

  • 水野製作所(株) 金田 祥平

    今回の製作では、初めて3枚合わせに挑戦しました。厚みのある材料を複数枚合わせての鍛接・鍛造や、それらの水焼きや手砥ぎでの仕上げ等は以前製作した片刃の刃物とは異なる点が多く、難しさを感じると同時に大変勉強になりました。
    また、刃・柄・かずら等の形状やそれぞれの寸法などを試行錯誤したことで、剣鉈という刃物への理解が深まりました。
    山やキャンプ等で使用するのが楽しみです。


Bコース

  • (株)近藤製作所 金井 昭太

    今回は以前と異なるBコースで研磨の基本を中心にご指導いただいた。
    講座の前半では、平面の磨きを教えていただいたのだが、この技術は普段の色々な仕事で活用でき、とても勉強になった。
    後半では、移植ゴテの刃の部分の研磨を学んだが、自分と上司が磨いたものを比べると自分の物はまだまだで、更に頑張らなければならないと感じました。
    講師の高橋さんのご指導のおかげで、磨きの技術を高められました。

  • (株)山村製作所 小柳 純一

    粗研磨から中目、バフ研磨を行いました。
    各工程で見直しをしながら進める中で、粗研磨から中目の早さと精度を出すことを目標として作業しました。
    今回の講座で学んだことを活かし、より早く正確にできるようにしていきたいと思います。

  • (株)IPS PLIERS 間野 純菜

    「磨く頻度が高いプライヤーの頭・爪・平面についてキレイに速く磨くにどうすれば良いか」を課題とし、実技講座に参加しました。
    初日から、使っている道具や磨き方に対して三条弁でハッキリと指摘を受け、実際に高橋さんが使っているゴムホイールの硬度や回転数など丁寧に教えていただきました。受講生の方と話をしている中で、分からない用語が多く聞こえて、研磨に関して知らない事だらけだと実感したので今後も知識を増やしていきたいです。

  • (株)髙儀 佐野 裕介

    実技講座で腕の置き方、膝の使い方等を細かく教えていただきました。
    主に刈込鋏の刃付けを習ったのですが、初めの方はなかなか上手くいかず苦労しました。講師の高橋さんから「鋏の形をイメージして研磨しないと上手に刃を付けることができない」と教えていただきました。
    もっと刃物や研磨について勉強して、実技講座で学んだことを仕事に活かしていきたいと思います。

  • (株)髙儀 篠田 靖

    刈込鋏の刃付けの仕方を教わりました。
    持ち方から角度・力加減・図面を頭に描き把握する大事さ。
    刃を最初から最後まで均一に仕上げる難しさ。
    これらを踏まえ何とか形になりました。
    講師の高橋さんのご指導のおかげです。ありがとうございました。

  • トップ工業(株) 間嶋 恭平

    今回の実技講座で、鍛造製品毎に使用道具・研磨方法を色々と学ばせていただきとても為になりました。
    講師の高橋さんのご指導を今後の仕事で活かしていきたいと思います。